文学の中の家
定価 | 1,800円+税 |
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著者名 | スーザン・ハーラン(著)、ベッカ・スタッドランダー (イラスト) |
ページ数 | 296 |
判型 | A5判 |
発行年月日 | 2019/05/13 |
ISBN | 9784767826271 |
文学の中の家
内容・概要
・『高慢と偏見』のヒロイン、エリザベスが恋に落ちたのはダーシー?それとも彼の美しい屋敷?
・ ジェーン・エアが語る、理想の家庭教師の部屋とは?
・『嵐が丘』をAirbnbに登録しようとしている家政婦ネリーの悩みの種は?
名作文学の中の登場人物が自らの住まいをブラックユーモアたっぷりに紹介する、「読むお屋敷訪問」。
映像化作品への目くばせや引用もふんだんに仕込まれているので、映画やドラマのファンも必読です!
「ここには、対象への熱狂や崇拝というよりは、冷ややかなユーモアがある。
シェイクスピア、アーサー王伝説、19世紀や20世紀の古典小説、児童文学などの有名キャラクターが次々に登場して、
自分たちの家のインテリアのディテールを、作中での描写には正確にもとづきながら、毒気たっぷりに語ってくれるのだ。」
――村上リコ(解説より)
目次
第1章
先祖伝来の土地
(正統な方法で受け継いだものも、そうでないものも)
『高慢と偏見』ジェーン・オースティン
『嵐が丘』エミリー・ブロンテ
『荒涼館』チャールズ・ディケンズ
『ブライヅヘッドふたたび』イーヴリン・ウォー
『グレート・ギャツビー』F・スコット・フィッツジェラルド
幕間 おとぎ話の家
第2章
狂気の城
『アーサー王の死』トーマス・マロリー
『ドラキュラ』ブラム・ストーカー
『マクベス』ウィリアム・シェイクスピア
『ジェーン・エア』シャーロット・ブロンテ
『フランケンシュタイン』メアリー・シェリー
幕間:理想的な家庭教師の部屋
第3章
都会の住まい
『大いなる遺産』チャールズ・ディケンズ
『緋色の研究』アーサー・コナン・ドイル
『ハワーズ・エンド』E・M・フォスター
『ダロウェイ夫人』ヴァージニア・ウルフ
『欲望という名の電車』テネシー・ウィリアムズ
幕間:社会のはみ出し者の住まい
第4章
家族の集う場所
『風にのってきたメアリー・ポピンズ』P・L・トラヴァース
『若草物語』ルイザ・メイ・オルコット
『赤毛のアン』ルーシー・モード・モンゴメリ
『サウンド・オブ・ミュージック』マリア・フォン・トラップ
幕間:自宅に飾る芸術作品の選び方
第5章
奇抜な住まい
『白鯨』ハーマン・メルヴィル
『長くつ下のピッピ』アストリッド・リンドグレーン
『ライオンと魔女』C・S・ルイス
『黄色い壁紙』シャーロット・パーキンス・ギルマン
『秘密の花園』フランシス・ホジソン・バーネット
幕間:水の中の住まい
第6章
コテージ・小屋・あばら家
『罪と罰』フェードル・ドストエフスキー
『分別と多感』ジェーン・オースティン
『スイスのロビンソン』ヨハン・ダビット・ウィース
『チャタレー夫人の恋人』D・H・ロレンス
結び:執事たちの話
解説 「文学のお屋敷に行こう」―― 村上リコ
【著者紹介】スーザン・ハーラン
ウェイク・フォレスト大学文学部准教授。
これまで寄稿した主なウェブサイトや新聞・雑誌には、『パリ・レビュー・デイリー(The Paris Review Daily)』、『トースト(The Toast)』、
『リテラリー・ハブ(Literary Hub)』、『ガーディアンUS(The Guardian US)』などがある。
【訳者紹介】富原 まさ江
出版翻訳者。小説・エッセイ・映画・音楽関連など幅広いジャンルの翻訳を手がけている。
訳書に『名画の中の料理』、『老人と猫』(エクスナレッジ)、
『クマのプーさん 原作と原画の世界 A.A.ミルンのお話とE.H.シェパードの絵』(玄光社)、『トリュフの歴史』(原書房)、『完全版 ビートルズ全曲歌詞集』(ヤマハミュージックメディア)、
『ルーヴル美術館 収蔵絵画のすべて』(ディスカヴァー・トゥエンティワン・共訳)など。
【解説者紹介】村上リコ
文筆・翻訳家。東京外語大卒、千葉県生まれ。
一九世紀から二〇世紀初頭のイギリスの日常生活、特に家事使用人、女性と子どもの生活文化をテーマとして活動している。
著書に『図説 英国メイドの日常』『図説 英国執事』『図説 ヴィクトリア女王の生涯』など。
訳書にヴィタ・サックヴィル=ウェスト『エドワーディアンズ』(以上 河出書房新社)トレヴァー・ヨーク『図説 イングランドのお屋敷』(マール社)など。