図解 世界遺産ル・コルビュジエの小屋ができるまで
定価 | 2,600円+税 |
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著者名 | 藤原成曉 八代克彦 |
ページ数 | 264 |
判型 | B5判 |
発行年月日 | 2023/03/02 |
ISBN | 9784767830513 |
図解 世界遺産ル・コルビュジエの小屋ができるまで
内容・概要
-カップ・マルタンの休暇小屋、現地実測図面集-
日本で世界遺産の休暇小屋をつくってみた!
近代建築三大巨匠のひとりが選んだ終の棲家は、わずか5坪の最小限住宅。
この広さや機能では語れない魅力に迫る。
本書は世界遺産にも指定されているカップ・マルタンの休暇小屋を、
フランスでの実測から、日本での建設までをまとめたものです。
詳細な設計図書を多数掲載し、建設過程の様子も写真やイラスト詳しく紹介しています。
さらに考察編として、この建物がなぜ魅力的なのかについても詳しく解説。
この1冊でカップ・マルタンの休暇小屋のすべてがわかります。
「2016年7月、ル・コルビュジエの17の建築作品がユネスコ世界遺産に認定され、
その中に「カップ・マルタンの休暇小屋」も含まれている。
わが国には彼の作品が唯一、上野に国立西洋美術館があるのみである。ビス1 本から忠実に再現しているこのレプリカは、本物を1とすると、少なくとも0 . 5 の価値
はある、と私は考えている。」
( 本書あとがき、より抜粋)
【著者について】
藤原成暁(ふじわら・なりあき)
東京都生まれ。武蔵野美術大学造形学部建築学科卒業後、鬼頭梓建築設計事務所を経て藤原成曉設計室設立。ものつくり大学名誉教授、日本工学院専門学校非常勤講師。
八代克彦(やしろ・かつひこ)
群馬県生まれ、博士(工学)。東京工業大学工学部建築学科卒業後、中国政府給費留学生として黄土高原の洞穴住居窰洞(ヤオトン)研究で西安冶金建築学院(現西安建築科技大学)に2年間留学。その後、札幌市立高等専門学校(現札幌市立大学)を経て、現在ものつくり大学教授。
目次
1章:紹介編/しらべる
・カップ・マルタンの休暇小屋について
2章:実測編/はかる
・現地での実測と実測の用具
3章:図面編/かく
・実測をもとに作図する
・建築
・建具
・家具
・金物等
4章:建設編/つくる
・原設計から現地実測そして制作図面へ
・工程表
・1 仮設・土・地業工事
・2 鉄筋・コンクリート・ 木造軸組工事下ごしらえ
・3 木造軸組工事
・4 木造軸組・屋根工事
・5 建具枠工事
・6 外壁下地・床工事
・7 外壁仕上げ
・8 建具工事
・9 内装工事
・10 塗装工事
・11 家具工事
・12 金属・雑工事
・アトリエ制作
・墓碑制作
・ものつくり大学キャンパス 内に完成したレプリカ
5章:考察編/かんがえる
・休暇小屋の分析と考察
・コルビュジエ年表
・コルビュジエ
・世界遺産一覧
・休暇小屋はわずか 45分で生まれた
・休暇小屋に至る アプローチの妙
・断崖絶壁に穿かれた洞穴
・1+1=3とする配置計画
・断面・立面の分析
・緩衝領域としての前室の役割
・照らされる壁・ 反射する床
・さまざまな視線、フレーミングされた窓
・風の道をつくる窓の配置
・自然界の要素に対応する開口部
・見せる家具と隠れた収納
・カラースキーム
・胎内空間の闇と光
・灯りの重心・ 照らされる空間
・壁と天井の目地─たかが目地、されど目地─
・穿かれた窓
・モデュロールというヒューマンスケール
・建築と絵画の統合─外向きの壁画・内向きの扉絵─
・合理性の近傍にある美
・コスモスとカオスの 二元対比
・「小さな家」との共通点
・コルビュジエの弟子の言葉
・コルビュジエの言葉
6章:資料編
・カップ・マルタン実測調査と視察
・カップ・マルタンへ ─小空間を補完する周囲の環境─
・カップ・マルタン駅から休暇小屋へ
・休暇小屋の周囲の建築
・ロク・ブリュヌ村を抜けて墓碑へ
・周辺を歩く
・建物周囲を見る
・カップ・マルタンの休暇小屋 図面集
・カップ・マルタンの休暇小屋 ドローイング集
・カップ・マルタンの休暇小屋を「起こし絵」(折り紙建築)でつくってみよう
・ル・コルビュジエ、 思想の遺伝子