小泉誠のものづくりの方程式 素材×技術=デザイン30
定価 | 2,500円+税 |
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著者名 | 小泉 誠 (著), 長町 美和子 (著), 村角 創一 (写真) |
ページ数 | 160 |
判型 | B5判 |
発行年月日 | 2024/03/12 |
ISBN | 9784767832364 |
小泉誠のものづくりの方程式 素材×技術=デザイン30
内容・概要
素材と技術を活かす、デザイナーの着眼点
日本には、魅力的な素材や技術がたくさんあります。それらのどこに着目し、どんなプロセスを経て、新しいプロダクトを生み出していくのか。箸置きから建築まで、生活にかかわるすべてのデザインを手がける小泉誠の着眼点を体験できる1冊です。
“この本を読むとこんなにも日本には物づくりの歴史がありそこに技術や知恵や伝承されているのかと驚くとともに誇りに思えてきます。そして同時にこれらを生かし絶やさないように考え、新たな必然性を生みだすタイミングであることを気づかされます。写真は、素材や人の働く姿を美しく捉え、生み出される工程にある営みの尊さを私たちに伝えてくれます。そこから生まれた物たちが何だかうれしそうでもあり誇らしげでもあるように見えるのはそこにも人の暮らしがあるのだと気づくからではないでしょうか。”
ミナペルホネン デザイナー 皆川明
なんでもデジタル化される時代だからこそ、現地に足を運び、素材に触れ、技術者の声に耳を傾けることで得られることに価値が生まれます。シンプルでアナログな小泉誠のデザイン手法を、軽快な文章とともにお楽しみください。
目次
1章 技と向き合う
鉄 どっしり動かないテープカッター (岩手県)
杉 集めて重ねてこんなに便利。Jパネルの使い途 (静岡県)
琺瑯 ずっと残したい琺瑯ケトル(東京都)
錫 曲がるなら曲がってしまえ、錫の器 (富山県)
四万十檜 木口に技と気合いが見える極薄軽量まな板 (高知県)
ガラス 長く売れる、ずっとつくり続ける定番グラス (千葉県)
機能鋼 誰でも上手に玉子焼き&ハイブリッド雪平鍋 (新潟県)
コラム 突板の化粧貼り/スレンレスの変容
2章 伝統を見直す
曲木 たった2本のパーツで超難度!曲木椅子 (秋田県)
漆 下地が決め手の軽くて丈夫な漆器 (石川県)
畳 日本建築の「座」の文化を椅子に (福岡県)
真鍮 ありがたい音がする風鈴 (富山県)
竹 触れて削って手で考えた竹ベラ (京都府・鹿児島県)
北山丸太 絞り丸太を家具のアームや脚にしてみたら (京都府)
コラム 木を染める/プレカットで家具
3章 再び生かす
古材 骨格に靴屋さんの記憶が残る道具店 (東京都)
紙くず 活字がちらほら見える塗り壁 (東京都)
端材 触って感じるための面定規 (徳島県)
パーティクルボード 大判ボードで箱型住宅&ゆるゆる働くシェアオフィス (茨城県)
発泡スチロール ローコストともったいない精神で会場構成 (東京都)
コラム 公園の伐採樹木/段ボールの使い道/残革を活かす
4章 風土を紐解く
桜 子どもの誕生を祝う「君の椅子」 (北海道)
月桃紙 素朴な草の風合いで室内を包む (沖縄県)
どんぐり材 椎茸の産地で椅子をつくった (宮城県)
木曽五木 歴史ある林業への思いと誇りを箸置きに (岐阜県)
白磁 透けるお茶碗のランプシェード (佐賀県)
石 山と川の造形をフックに (富山県)
コラム 楢枯れ材の椅子
5章 いろいろつなぐ
竹+紙 和の知恵がはぐくんだ扇子の味わいを空間に (京都府)
木+鉄 無骨さを魅力に変えた鉄棒シリーズ (宮崎県)
玉皮+漆 打ち上げ花火でまん丸漆椀 (新潟県)
デニム+木 日・仏・米の素材と文化がスツールに結集!(広島県・福岡県)
ステンレス+強化木 日本刀の技が隠し味になった包丁 (岐阜県)
ワイヤー+木 バケツの取っ手と箱物の木枠で運べる家具を (新潟県・北海道)
コラム 椅子から建築まで/真鍮+いろんな素材