ぶらり謎解き浮世絵さんぽ
定価 | 2,200円+税 |
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著者名 | 牧野健太郎 |
ページ数 | 160 |
判型 | B5変 |
発行年月日 | 2024/10/16 |
ISBN | 9784767833392 |
ぶらり謎解き浮世絵さんぽ
内容・概要
コシノジュンコさん推薦!
「浮世絵で観る大江戸見聞録。—コシノジュンコ」
東海道・山陽新幹線のグリーン車搭載誌『ひととき』で
大人気だった不定期連載が待望の書籍に!
2025年大河ドラマでも注目の「浮世絵」
お江戸の庶民に親しまれ、今や世界でも大人気となっています。
見たことがある「富嶽三十六景」も「東海道五十三次」も
そこに「本当は何が描かれているのか?」が分かると
見えてくる世界もガラリと変わってきます。
本書では「浮世絵の正倉院」と称されるボストン美術館が所蔵する
色鮮やかで保存状態が極めて良い「スポルディング浮世絵コレクション」から
高精細の浮世絵を拡大してのぞき見!
浮世絵に描かれている人々や暮らしを読み解きます。
「あの絵には実はこんな秘密が隠されていた?!」
「版画なのに0.1㎜の繊細な線で表現していた?!」
「こんな小さなところまで描かれていた?!」
浮世絵の中に隠された 秘めた技と粋な謎かけ、知恵比べを
散歩がてらに楽しんでいただきます。
小さな浮世絵の中から、絵師や職人集の
「この謎お分かりかな?」なんて声が聞こえてきそうです。
「スポルディング浮世絵コレクション」とは?
米国の大富豪スポルティング兄弟が1921年にボストン美術館に寄贈したもので、
脆弱で繊細な色彩を守るために一般公開をしないという条件のもと、
約1世紀に渡って人目に触れることなく大切に保管されていました。
そのため、状態も良く、当時の鮮やかさを残した貴重なコレクションとなっています。
目次
はじめに
お江戸MAP
お江戸にタイムトリップ──浮世絵の世界を歩く──
PART1 百万都市の水運 お江戸の橋をわたる
第1景 名所江戸百景 八つ見のはし◎歌川広重
────八つ見の橋こと一石橋からの眺め
第2景 東海道五十三次之内 日本橋 朝の景◎歌川広重
────お江戸のランドマークから、さぁ、旅立ちです!
第3景 名所江戸百景 深川萬年橋◎歌川広重
────亀は何処に吊るされている?
第4景 日本橋魚市繁栄図◎歌川国安
────新鮮な魚を求めて、フィッシュマーケット@日本橋へ
第5景 名所江戸百景 びくにはし雪中◎歌川広重
────お江戸の寒い冬は山くじらで牡丹鍋
第6景 名所江戸百景 吾妻橋金龍山遠望◎歌川広重
────お江戸の桜はしゃれの中
第7景 東都名所坂つくし之内 江戸見坂之図◎歌川広重
────お江戸の町・橋・運河を見下ろす
【コラム】散歩の寄り道〔一〕──お江戸の暮らしを支えた隅田川の5つの橋
PART2 四季を満喫する お江戸の季節をめぐる
第8景 名所江戸百景 山下町 日比谷 外さくら田◎歌川広重
────お江戸のお正月「松・竹・梅」
第9景 名所江戸百景 亀戸梅屋敷◎歌川広重
────世界で一番有名な梅の木
第10景 名所江戸百景 両ごく 回向院 元柳橋/歌川広重
────両国橋、長さ170メートルのお江戸のランドマークは何処にある?
第11景 冨嶽三十六景 東海道品川 御殿山ノ不二/葛飾北斎
────品川・御殿山、点描のドットで桜咲く!
第12景 名所江戸百景 水道橋 駿河台/歌川広重
────江戸っ子の端午の節句は真鯉の鯉のぼり
第13景 名所江戸百景 猿わか町 よる之景/歌川広重
────世界の巨匠も憧れた、広重さんの月のかげ
第14景 百種接分菊/歌川国芳
────お江戸の町はガーデンシティ
第15景 高名美人見立て忠臣蔵 十二枚つづき/喜多川歌麿
────歌麿さん版「忠臣蔵」は吉良さん役が男前?
第16景 煤掃き/喜多川歌麿
────師走の13日は、お江戸を挙げての大掃除
【コラム】散歩の寄り道〔二〕──江戸っ子が愛でた「むめ」とは?
【コラム】散歩の寄り道〔三〕──お江戸の上水 玉川兄弟が成し遂げた大事業
【コラム】散歩の寄り道〔四〕──忠臣蔵・赤穂浪士の足跡をたどる
PART3 習慣からしきたりまで遊ぶ お江戸の生活をのぞく
第17景 歌撰恋之部 物思恋◎喜多川歌麿
────お江戸の人妻が恋をした
第18景 当時三美人◎喜多川歌麿
────巷で話題のお嬢さんたちのブロマイド
第19景 縞揃女弁慶◎歌川国芳
────袖を引いて幼子がねだるのは何?
第20景 市村座見立建前祝ノ図◎3代・歌川豊国(国貞)
────鳶と火消しは江戸の華
第21景 名所江戸百景 大伝馬町 こふく店◎歌川広重
────お江戸の一等地に棟梁現わる!
第22景 冨嶽三十六景 江都駿河町 三井見世略図◎葛飾北斎
────お江戸のあの大店のお正月、絶賛工事中!?
第23景 冨嶽三十六景 本所立川◎葛飾北斎
────北斎は洒落心、職人は神業を披露
第24景 名所江戸百景 浅草田圃 酉の町詣◎歌川広重
────窓の外を眺める猫、いったい何を思う?
【コラム】散歩の寄り道〔五〕──お江戸の火消しは見栄と粋
PART4 自由に旅する庶民 お江戸から東海道を歩く
第25景 諸国瀧廻り 木曽路ノ奥 阿弥陀ヶ瀧◎葛飾北斎
────〽見たか聞いたか阿弥陀ヶ瀧
第26景 冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏◎葛飾北斎
────世界で二番目に有名な絵画
第27景 東海道五十三次之内 箱根 湖水図◎歌川広重
────山の神が宿る!?箱根のビクトリー・ロード
第28景 冨嶽三十六景 諸人登山◎葛飾北斎
────富士山は見えないけれど、そこにある
第29景 東海道五十三次之内 鞠子 名物茶店◎歌川広重
────自然薯のパワースポットは今も健在
第30景 東海道五十三次之内 池鯉鮒 首夏馬市◎歌川広重
────55枚シリーズには55頭の馬がいた
【コラム】散歩の寄り道〔六〕江戸の船運 ─漬物転じて航路開発
【コラム】散歩の寄り道〔七〕天才画家・葛飾北斎の百年人生
お江戸年表
あとがき